静岡地域交流会副代表、PV-Netの理事を務めている伊藤博文です。先日、私が暮らす静岡県函南(かんなみ)町のパサディナ区公民館に、静岡地域交流会が企画・設計した独立・蓄電型PVシステム「電源坊やⅡ(ツー)」を納入しました。
函南町の中心部から離れた同区はお年寄りが多く、生活や福祉などに課題を抱えた地域です。昨年の台風19号では浸水や停電の被害が出るなど大きな影響を受け、避難所となった公民館に駆け付けた多くのお年寄りは、暗闇の中で不安な一夜を過ごすことになりました。
この時の経験から、当時の区長は非常用電源を設置する検討を始めます。ところが一般的なガソリン発電機は、騒音や排気ガスが発生し、避難所での使い勝手が非常に悪い。そんな時、地元のお祭りで我々が行っていた電源坊やⅡによる「ソーラー綿あめづくり」のデモンストレーションを見て、今回の導入を決めたとのことでした。
災害時の行政対応には限界があることから、近年、自助・共助による地域防災力の向上が叫ばれています。自主防災組織を対象とした助成金・補助金を交付する自治体は増えており、パサディナ区公民館への導入も函南町の支援を活用しました。静岡地域交流会では引き続き、こうした自主防災のサポートに取り組んでいきます。