PV-Net 静岡地域交流会からのお知らせ

NPO法人太陽光発電所ネットワーク(PV-Net)の地域チャプター「静岡地域交流会」の活動紹介です

自治会の災害対策用機器として「電源坊やⅡ」が採用されました

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パサディナ区長(左)と一緒に

静岡地域交流会副代表、PV-Netの理事を務めている伊藤博文です。先日、私が暮らす静岡県函南かんなみ)町のパサディナ区公民館に、静岡地域交流会が企画・設計した独立・蓄電型PVシステム「電源坊やⅡ(ツー)」を納入しました。

函南町の中心部から離れた同区はお年寄りが多く、生活や福祉などに課題を抱えた地域です。昨年の台風19号では浸水や停電の被害が出るなど大きな影響を受け、避難所となった公民館に駆け付けた多くのお年寄りは、暗闇の中で不安な一夜を過ごすことになりました。

この時の経験から、当時の区長は非常用電源を設置する検討を始めます。ところが一般的なガソリン発電機は、騒音や排気ガスが発生し、避難所での使い勝手が非常に悪い。そんな時、地元のお祭りで我々が行っていた電源坊やⅡによる「ソーラー綿あめづくり」のデモンストレーションを見て、今回の導入を決めたとのことでした。

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災害時の行政対応には限界があることから、近年、自助・共助による地域防災力の向上が叫ばれています。自主防災組織を対象とした助成金補助金を交付する自治体は増えており、パサディナ区公民館への導入も函南町の支援を活用しました。静岡地域交流会では引き続き、こうした自主防災のサポートに取り組んでいきます。

NHKニュースにPV-Net「電源坊やⅡ」が登場!

昨年の台風15号で停電の被害を受けた千葉・南房総市大井地区の自主防災の取り組みが、9/9(水)のNHKニュース『おはよう日本関東甲信越)』で放送されました。

今後の自主防災取り組みの参考になるとともに、災害後よりこの取り組みをサポートしている静岡地域交流会の伊藤博文副代表と、独立型PVシステム「電源坊やⅡ」が登場しています。ぜひともご覧ください。

PV-Net静岡地域交流会・新体制のお知らせと代表挨拶

静岡地域交流会は7月20日世話人会を開催し、代表以下、新たな世話人体制で活動を始動することとなりました。以下のようにご報告し、改めてご支援、ご協力をお願いいたします。

令和2年7月23日
 

新代表挨拶

このたびPV-Net静岡地域交流会代表を拝命しました、大庭正義(おおばまさよし)と申します。田中東紀男前代表が辞任されることとなり、私が後任として代表のポストを申し渡されました。

これまでは個人でのPV-Net活動プランを組み立てていましたが、これからは静岡地域交流会全体の舵取り役という重責を担うことになり、身の引き締まる思いです。

なにぶん初めての代表であり、百戦錬磨の前代表には及びませんが、力の限りを尽くす決意でいます。甚だ簡単ではございますが、就任のあいさつとさせて頂きます。今後とも、お力添えよろしくお願いします。

 住所:〒411-0093 駿東郡長泉町下長窪378-6 TEL:090-2576-5977

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大庭代表

世話人体制

代表  大庭正義 (長泉町) 世話人 植松克己(沼津市) 大庭満治(裾野市
副代表 伊藤博文 (函南町)  同  森 純男(伊東市) 名倉澄雄(袋井市
副代表 鮫島嗣視 (磐田市)  同  矢崎義烈(富士市) 高島太郎(静岡市
副代表 田中東紀男(沼津市)  同  山田 夕(三島市) 石井正寿(三島市
会計  河口佐知子(伊豆市)  同  鈴木秀利(富士市) 夏目和久(湖西市
世話人 廣畑雅己 (菊川市)  同  榑林 陵(静岡市

 

退任あいさつ

長いこと代表を務めさせていただき、大変お世話になりました。新しい代表は、中古バッテリーの再生・利活用に早くから取り組み、地球温暖化防止やPV-Netの活動に貢献してきた方で、当ネットワークを飛躍させてくれる熱意の持ち主として期待しています。私も副代表として残りますので、どうぞよろしくお願いします。

前代表 田中東紀男

「台風15号PV被災調査・救援活動プロジェクト」の活動報告

台風15号の被害に遭われた多くの皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。

今なお被害は続いていますが、PV-Netとして千葉県会員の被害状況の把握と、停電地域に「電源坊やⅡ」を届けて電気の供給を行うため、9月17日(火)より「台風15号PV被災調査・救援活動プロジェクト」が実施されました。

プロジェクトのメンバーは6名。PV-Net静岡地域交流会からは2名が参加しました。メンバーの1人、世話人の大庭正義さんからリポートが寄せられましたので、ご報告します。

                                       

台風15号PV被災調査・救援活動プロジェクト」を発足させ、現地で活動を行うにあたっては、まず被災先・救援先をどこにすべきかが第一関門でした。

被災から数日が経過し、被災状況・復旧状況は刻々と変化しており、被災先対策本部でも停電はもとより、断水状況や道路決壊等の情報が入り乱れていました。各地域の状況把握ができていないのが現状で、行政任せの地区がほとんどではないかと感じました。

被災が最も激しいとされた南房総市の市役所に赴き、私たちの支援趣旨を伝えたところ、市から紹介いただいた地区は「大井地区」という場所でした。

大井地区は100戸前後からなる地区なのですが、リーダーを中心に組織立って災害対応を行っており、市役所並みの対策が講じられていました。対策本部となった「大井青年館」の敷地内には、隣に変電所があったこともあり、大型の発電機が持ち込まれ、携帯電話の充電ができる設備を整えていました。市役所側は大井地区の状況が把握できていて、被害が大きいながらも、混乱の少ない大井地区であれば、我々の支援の受け入れも可能と考えたのでしょう。

逆に言えば、大井地区より被害が少ないものの、対応が遅れている地域が数多く存在していたのではと予想しています。

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大井対策センター

一方、避難するほどではなく、停電したまま自宅で生活を続ける人たちにとって、

  1. 冷蔵庫が使えず食糧保管に困った
  2. 携帯電話の電池が切れて連絡が取れない
  3. テレビなどから情報が得られない
  4. 夜間の照明が少なく不安

という状況は、大変なストレスになったのではと思われます。

大井地区のような対策本部までとはいかないまでも、各地域には避難場所に設定されている公民館などがあるはず。普通はそこに行けば、携帯電話の充電やテレビによる情報収集は可能です。

しかし、発電機が備え付けてあっても、使用方法がわからなかったり、(長期間使用していなかったことによる)故障で十分に活用できなかったケースは少なくないと聞きます。行政もこれほど長期間にわたって停電が続くことは予想しておらず、発電機の活用を真剣に考えていなかったのではないでしょうか。

また今回、携帯電話の基地局は、停電後でもしばらくの間は備え付けのバッテリーのおかげで通信は可能でした。当然、そのバッテリーが切れてしまえば携帯電話での通話はできなくなります。初動での電源供給は必須。携帯電話事業者であっても、長期の停電は想定できなかった。いわゆる「想定外の出来事」です。

災害は今後ますます甚大化し、「想定外」は「日常」になっていきます。そして、災害に対する心構え、地域のコミュニケーションやリーダーの有無により、適切に対応できるかどうかが変わってくるのだろうと思います。

だからこそ避難場所には、普段使うことのない災害用の発電機を備え付けるのではなく、日常的に使用できる独立電源こそが必要と考えます。決して大きな発電設備でなくとも、先に挙げたような、テレビや携帯電話、灯りのための最低限の電気が作ることができれば十分なのです。

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被害を受けた野立て太陽光発電所も見学

被災地域の方は今回、電気のない生活の不便さを嫌というほど感じたと思います。私がプロジェクト参加している間、その報道を見た私の友人が、家内と今回の千葉県の報道に対して同様の話をしていたようです。そして自身の住む地域(区)に、最低限の電源確保のための「電源坊や」(小型PV独立電源)の備え付け提案をするんだと、意気込んでいたそうです。私どもが考えている災害支援と同じく、最低限必要な電源確保を望んで(理解して)いることが、何よりうれしく感じました。

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持参した『電源坊やⅡ』と大井区長さん、今回のプロジェクトチームのメンバー

「災害は忘れたころにやってくる」は、もはや過去のものになりました。千葉県を襲った台風は、当初は伊豆半島直撃と言われていました。進路が逸れてラッキーでは済まされません。

リーダーがいない地域でも、何とか最低限の生活ができる状況を備える。食べ物や飲み物は備蓄できますが、情報や灯りを長期間確保するための電力については、備蓄する方法がまだ確立していません。実際、支援当日に稼働していた信号機が、翌日帰宅する際には停止していました。信号機の下には、燃料が尽きた発電機が虚しく置かれていました。

大量の灯りを享受し、必要な情報を瞬時に手に入れている現代人にとって、電気がストップしてしまうことは、この上ないストレスです。そんなわけで現代社会においては、太陽光発電と蓄電池で日常的に電力の確保を備えておくことこそが、いま行うべき一番の災害対策だと考えます。

PV-Netとして、生活する上での最低限の電源確保をいかにお伝えするか――。現商品である「電源坊や」を時代のニーズに合わせて変革し、提供できるよう地道に活動して行っていきたいと思います。

「【停電ドキュメント65時間】千葉地域世話人・林さんによる台風15号被害と対応報告」と寄付のお願い

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非常用電源となった再生鉛蓄電池給電システム


このたびの台風15号により被害を受けられました皆さまには、心よりお見舞い申し上げます。

大きな被害を受けた千葉県は、多くの太陽光発電ユーザーが会員としてPV-Netに参加している地域です。その一人、袖ケ浦市に別宅を構えている千葉地域交流会世話人の林 彰一さんより、周辺の建物被害や約65時間にわたった大規模停電時の対応について、当時の様子を伝えるレポートが届きました。本来は関係者に向けたものでしたが、災害時の再エネ活用において、示唆に富んだ内容となっていることから紹介させていただきます(株式会社エコロジア「【緊急レポート】台風15号と弊社の対応」より転載)。

 

またPV-Netでは9月17日より、ソーラー発電機器を持参のうえ、停電の続く被災地域を訪れ、連絡が取れない会員への安否確認と電源供給、通電火災等の二次災害の防止措置などを行います。つきましては、これら支援活動に係る費用(バッテリー、その他救援物資・資材等)について、ご寄付をお願いできましたら幸いです。

 

  • PV-Netへのご寄付は寄付金控除の対象となります。
  • 備考欄や別途メールなどで、寄付の目的が「千葉支援」であることをお伝えください。
  • クレジットカードのご利用のほか、払込取扱票やゆうちょ銀行以外からのご入金も可能です。
  • ご寄付の際には、「住所/お名前/ご連絡先」が必要となります。寄付者を特定する情報が不足すると、税制優遇を受けるための受領書の発行&送付ができなくなりますので、ご注意ください。

8/17(土) 学習会「家庭用蓄電池と太陽光発電の未来展望」

古くは1993年から始まった住宅用太陽光発電は、当初、環境問題に強い意識があった人や、その技術に興味があった人々が導入したとされております。その後、広く普及するまでには至らない時代が長く続きましたが、2009年、政府が余剰電力買取制度(現在は固定価格買取制度[FIT]へと移行)を開始。また補助金制度も復活させるなど、さらなる普及支援を行いました。多くの方がすでにご存じのように、FITによる売電価格は10年間固定と定められており、その終了を迎えられる方々が、今年11月より誕生します。FIT終了を迎えた先の対応、準備はどのようにお考えでしょうか。

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東日本大震災をきっかけに、電力自由化への流れが始まるなど、電力における選択肢は多様化しています。売電先や環境価値の行方も、これまでとは大きく様変わりすると思われます。

売電先を選択するにあたり、掛川市は「地域新発電会社」を立ち上げようと準備を進めております。現在、全国各地の自治体や企業、市民が共同して新電力会社を設立する動きが相次いでおり、その1つともいえますが、事業に対する意義や想い、仕組みは、千差万別です。この度、掛川市が掲げる「意義、想い、仕組み」を聞かせていただく学習会の機会を設けることができましたので、ご案内させていただきます。

本学習会では同時に、関連するエネルギー事情、環境事情、環境価値・グリーン電力証書などについても学ぶことができます。そして、これからのエネルギー対応としての蓄電池や電機自動車に関する重要なポイントなども併せてご紹介します。どうかお気軽にご参加いただければと思います。

 

学習会「家庭用蓄電池と太陽光発電の未来展望」

  • 参加費:無料
  • 共 催掛川市役所
  • 申込み:下記の連絡先までお名前、参加人数、ご連絡先をお知らせ下さい。
  • 締 切:8月11日(日)
  • 連絡先
    PV-Net静岡代表 田中東紀男(タナカトキオ)
    TEL:090-8542-4070
    Mail:tanaka.toki@sf.tokai.or.jp

『所さんの目がテン!』でも活躍 「ロケットストーブ」の作り方&使い方ワークショップ

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ロケットストーブ

防災時における生きていく力を養う勉強会として、どこでも煮炊きのできる「ロケットストーブ」の作り方と使い方のワークショップを企画しました。今回は、長泉町地域長泉町地域防災課に協賛していただいています。

ここでいう「ロケットストーブ」とは、災害時における「コンロ」の役目をするものとして捉えています。一人で作ることももちろんできますが、家族や友人と一緒に作り、その構造や仕組みを勉強してサバイバルに活かすことを目的としております。

また今回の会場は市民協同発電所6号機の近くのため、独立電源の仕組みの実体験もできます。

  • 日 時:2019年5月21日(火)9:00~16:00
  • 内 容:①説明 9:00~ ②作成 9:30~ ③調理 11:30~
  • 場 所:桃沢キャンプ場(〒411-0936 静岡県駿東郡長泉町元長窪895-108)
  • 定 員:5チーム(1チーム2~4名)
  • 費 用:500円(ストーブ作り希望の場合、材料費として6,000円がかかります)
  • 準備品:手袋、タオル
  • 協 賛:長泉町地域防災課
  • 締切り:5/18(土)
  • 申込先:
    メール:tanaka.toki@sf.tokai.or.jp
    電 話:090-8542-4070(田中東紀男)
    ※ストーブ作り希望の有無もお知らせください